矯正歯科治療とは、「不正咬合」という歯列(歯ならび)がふぞろいだったり、上下のアゴの歯列(歯ならび)がお互いにちゃんと噛み合わない状態の歯列(歯ならび)を、きれいな歯ならびにしたり、きちんと噛み合うように治療する歯科治療です。
「不正咬合」の状態を放置すると見た目が悪いだけではなく、あごの関節に負担をかけたり、食べ物をよく噛めなかったり、歯磨きがしづらいために歯槽膿漏になったり、口臭の原因になったりします。
矯正歯科治療は矯正装置を通じて、歯やあごの骨に力をかけてゆっくりと歯の位置を動かし、歯並びを正常な位置に治していく治療です。
そのため、患者様の症状にもよりますが、一般的には時間のかかる治療です。
思ったようにならなかった。簡易的な治療を試して失敗した。等、後悔していただかないため、患者様のご要望にそったより良い治療と矯正結果をご提供するため、当院ではカウンセリングの徹底と、治療中のフォローを心がけ、治療後も歯列の後戻り等が無いよう、アフターケアにも対応しております。
長い時間をかけての治療になりますので、治療方法や、費用、治療期間など、様々な点でご不安や疑問をお持ちかと思います。
当院では患者様が疑問やご不安をお持ちのまま治療を進めたりいたしませんので、まずはお気軽にご連絡ください。
- ※矯正歯科治療は、公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となります。
今渡 綾子
略歴
1997年 | 日本大学歯学部卒 |
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2002年 | 北海道大学大学院歯学研究科 歯学臨床系専攻にて博士号取得 |
2004年 | 日本矯正歯科学会認定医取得 |
マウスピース矯正とは、患者様の歯の型を取得し、それを元に現在の状態から矯正後までの状態の透明なマウスピースを複数作成して、順番に装着することにより、徐々に歯列を矯正する矯正方法です。
矯正はマウスピースで行うため、患者様のご都合で取り外すことができたり、見た目が透明なため、つけている間もそれほど目立たない等のメリットがあります。
ワイヤー・ブラケット等の矯正装置を装着する矯正にくらべ、患者様のご負担が少なく簡易的に治療できる一方で、あくまでマウスピースで矯正するため、装着時間が短かいと効果が表れなかったり、治療期間が長くなってしまったりすることがあります。
また、複雑な矯正治療や歯の平行移動をさせるのは難しいなど、適さない症例があったり、症状によっては、治療を失敗する可能性も矯正装置を用いた矯正に比べると決して低くはありません。
矯正装置を装着する矯正は、装置を患者様が取り外せず、つねに装着し続けているため、マウスピース矯正に比べると簡易的とは言えない治療方法ですが、マウスピース矯正に比べると様々な症例に対応でき、同じ「不正咬合」の症状の矯正を行う場合でも治療期間が比較的短くて済み、また、失敗する可能性も少なくなります。
どちらの治療もメリット・デメリットがありますので、
当院では、患者様の口腔内の状態にあわせて治療させていただきます。
そのため、マウスピース矯正専門医院や矯正器具のみを使った
矯正歯科医院よりも柔軟に対応することができます。
こどもの矯正は0期~II期の3つの期間に分かれます。
0期はだいたい3~5歳の時期に、I期はだいたい6~12歳の時期におこなう矯正治療です。
II期はその後、永久歯の生え揃った時期からおこなう矯正治療で、通常は大人の矯正治療と同じような矯正装置を用いて治療します。
当院では主にI期とII期の治療を行っております。
I期の矯正治療
I期に該当するこの時期は乳歯から永久歯に生え変わる時期です。歯並びが悪くなるのは、主に歯の生えるスペースが無かったり、指しゃぶりや口呼吸の癖などが原因でおこります。
お子さまの成長時期のこのタイミングは、あごのバランスを整え、歯の生えるスペースをキープしやすい時期であり、矯正することにより、癖を直すことにもつながります。
矯正治療は、永久歯で良好な咬み合わせの状態にすることを目的としておりますが、当院では、永久歯が生えそろう前の、この大切な時期から矯正することをお勧めしております。
II期の矯正治療
II期に該当するこの時期は永久歯が生え揃った後の時期です。
そのため、通常は大人の矯正器具と同じものを用いて治療しておきます。
通常、I期から治療している場合は、キレイな歯並びにするための準備ができているので、抜歯等をせずに比較的短期間でキレイに整えることができますが、I期の治療開始が遅かったり、治療しきれない部分があるなどの場合は、大人に行う治療内容とほぼ同じ治療をすることになります。
治療費 | I期 | 22000~396,000円 |
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II期 | 572,000~748,000円 | |
他調整料 | 3,300~6,600円/回 | |
リテーナー代金 | 22,000~88,000円 | |
治療期間 | I期 | 半年~4年程度 |
II期 | 1~3年程度 | |
通院回数 | I期 | 6~24回程度 |
II期 | 12~36回程度 |
歯や歯周組織が健康であれば治療は可能ですが、一般的に年齢を重ねると、歯列の問題だけではなく、その他の口腔内の問題が蓄積されているため、その点を改善してからの治療になりますので、矯正治療自体のスタートが遅くなってしまいます。
矯正治療によって噛み合わせが良くなった後は、後戻りを防ぐための装置(リテーナー)をお口の中に入れ、歯の位置を落ちつかせる期間をとります。
観察期間にも通院していただくことなりますが、年に数回程度の通院ですみます。
治療費 | II期 | 572,000~748,000円 |
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他調整料 | 3,300~6,600円/回 | |
リテーナー代金 | 22,000~88,000円 | |
治療期間 | II期 | 1~3年程度 |
当院でのマウスピース矯正治療には、マウスピース型矯正装置:歯科矯正用治療支援プログラム「シュアスマイル ソフトウェア」を利用しております。
歯科矯正用治療支援プログラム(シュアスマイル ソフトウェア)は医薬品医療機器等法(薬機法)において承認されていない医療機器に該当します。
当院ではこの製品をデンツプライシロナ社から入手しております。
マウスピース型矯正装置はシュアスマイルの他にもさまざまな種類があり、その中には国内で薬事承認されているマウスピース型矯正装置もありますが、デンツプライ・シロナ社のシュアスマイルは、これまで20年に渡るデジタル矯正分野での経験と治療実績があり、重大な副作用も報告されておりません(R6.6月時点)。
そのため、当院ではシュアスマイルの有効性を認め、導入をしております。
- ※シュアスマイルは、日本においては薬機法の承認を受けておりませんので、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。
治療費 | 440,000~880,000円 |
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他調整料 | 3,300~6,600円/回 |
治療期間 | 1年~4年程度 |
患者様の中には、矯正装置のみでは矯正できない状態の患者様もいます。
その場合は、外科的矯正治療が必要になってしまいますので、その場合は、提携医院をご紹介させていただきますので、ご了承ください。
01. 初回カウンセリング
お悩みやご不明点、ご希望等、矯正歯科治療に関する内容なら何でもお話ください。
それらが解消しご理解いただけるように努めさせていただきます。
02. 精密検査
レントゲン撮影をはじめ、口腔内撮影等をさせていただきます。
03. 診断と治療計画の説明
カウンセリング内容と精密検査内容をもとに、詳細な治療計画(治療方針や治療期間、費用など)をご説明させていただきます。
治療計画にご納得いただき、治療のご依頼をいただけましたら、治療に進ませていただきます。
04. 事前準備
矯正治療を始める前に、虫歯の利用や歯のクリーニングをさせていただきます。
歯列がキレイに並ぶためのスペースを確保できない場合は抜歯させていただく事もございます。
矯正装置の装着による治療の場合、矯正装置をつける1~2週間前に一度ご来院いただき、矯正装置を付けるための方取りや歯と歯の間の隙間を作るためのゴムリングの装着等をさせていただく場合があります。
マウスピース矯正の場合は、矯正用マウスピースを作るための歯型を取らせていただきます。
05. 矯正治療の開始
マウスピース矯正の場合、治療用マウスピースのお渡しと装着方法や注意事項等をご説明をさせていただきます。
矯正装置を装着して治療する場合は、矯正装置を装着させていただきます。
06. 歯磨き講習
矯正装置を装着する場合、歯磨きが難しくなるため、どのようにしたら良いか、ご説明させていただきます。
- ※マウスピース矯正の場合は、マウスピースを外して歯磨きできるため、普段の歯磨きと変わりません。
07. 定期的な通院
治療期間中、一か月に一回程度、定期的に通院していただくことになります。
その際に、治療状況の確認や必要な場合は歯のクリーニング等をさせていただきます。
また、矯正装置を装着している場合は、矯正装置の調整をさせていただく場合もございます。
マウスピース矯正の場合は次のマウスピースを作るために、再度、歯型を取らせていただく場合がございます。
08. 保定期間
矯正治療が終わった後も、歯列が元に戻らないように、しばらくの間、保定装置(リテーナー)等により、良好な状態を維持するよう保定期間を設けさせていただいております。
この間は、約3ヶ月に1回の通院となります。
09. その後
保定期間終了後も、ご要望いただいた患者様には定期的に口腔内の状況を検査させていただきます。
- 矯正歯科装置を付けた後しばらくは違和感、不快感、痛みなどが生じることがありますが、一般的には数日間~1、2週間で慣れてきます。
- 歯の動き方には個人差があり、予想された治療期間が延長する可能性があります。
- 矯正歯科装置の使用状況、顎間ゴムの使用状況、定期的な通院など、矯正歯科治療には患者さんの協力が必要であり、それらが治療結果や治療期間に影響します。
- 治療中は矯正歯科装置が歯の表面に付いているため食物が溜りやすく、また歯が磨きにくくなるため、むし歯や歯周病が生じるリスクが高まります。したがってハミガキを適切に行い、お口の中を常に清潔に保ち、さらに、かかりつけ歯科医に定期的に受診することが大切です。また、歯が動くと隠れていたむし歯があることが判明することもあります。
- 歯を動かすことにより歯根が吸収して短くなることや歯肉がやせて下がることがあります。
- ごくまれに歯が骨と癒着していて歯が動かないことがあります。
- ごくまれに歯を動かすことで神経が障害を受けて壊死することがあります。
- 矯正歯科装置などにより金属等のアレルギー症状が出ることがあります。
- 治療中に顎関節の痛み、音が鳴る、口が開けにくいなどの症状が生じることがあります。
- 治療の経過によっては当初予定していた治療計画を変更する可能性があります。
- 歯の形の修正や咬み合わせの微調整を行う可能性があります。
- 矯正歯科装置を誤飲する可能性があります。
- 矯正歯科装置を外す際にエナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に現在の咬み合わせに合った状態のかぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などをやりなおす必要性が生じる可能性があります。
- 動的治療が終了し装置が外れた後に保定装置を指示通り使用しないと、歯並びや、咬み合せの「後戻り」が生じる可能性があります。
- あごの成長発育により咬み合せや歯並びが変化する可能性があります。
- 治療後に親知らずの影響で歯並びや咬み合せに変化が生じる可能性があります。また、加齢や歯周病などにより歯並びや咬み合せが変化することがあります。
- 矯正歯科治療は一度始めると元の状態に戻すことは難しくなります。
- 治療期間はどのくらいですか?
- 年齢や口腔内の状況によってかわりますので、詳細につきましてはご連絡ください。
一般的には、I期 半年~4年程度、II期 1~3年程度となります。
マウスピース矯正の場合は1年~4年程度となります。
- 通院頻度はどのくらいですか?
- 治療段階によって、月に1回から、数ヶ月に1回まで変わってまいります。
- 保険は適用されますか?
- 矯正歯科治療は、公的健康保険の対象外の自由(自費)診療となりますので、お支払い方法につきましてはご相談ください。
- 目立たない矯正方法があると聞いたのですが。
- 透明なマウスピースを利用した方法や、目立ちにくい矯正器具を利用した方法などがありますが、患者様の歯列状況によって有効な方法がかわりますので、カウンセリング時にお申し付けいただけましたらご提案させていただきます。
- 料金の支払い方法を教えてください。
- 現金支払いの他、クレジットカード払いに対応しております。
- 一時的に金具を外すことはできますか?
- 透明なマウスピースを利用した矯正の場合は、患者様のご都合で取り外すことが可能ですが、矯正装置を装着した矯正の場合は、患者様が取り外すことはできません。
どうしても一時的に取り外す必要がある場合はご相談ください。
- 子供の場合、何歳位から始めたらよいですか?
- 当院では乳歯から永久歯に生え変わる6~12歳のなるべく早めの段階での治療をお勧めしております。
このタイミングは、あごのバランスを整え、歯の生えるスペースをキープしやすい時期であり、このあとも歯を抜歯する等の治療をせずにキレイな歯列に整えることができます。
- 部活動に影響はありますか?
- 基本的には、そのまま活動していただいて問題ありませんが、激しいスポーツや格闘技の場合は、口腔内を傷つけてしまったり、装置を壊してしまう場合がありますので注意が必要です。
- 矯正中に虫歯になったらどうなりますか?
- 軽微な虫歯であればそのまま治療できますが、虫歯の位置や進行度合いによっては装置を一度外して治療する必要があります。
- 矯正器具を付けている時の食事の注意点はありますか?
- 煎餅のような固い食べ物やキャラメルのような年度の高いものは装置が取れたり壊れたりする場合がありますので、避けていただいた方がよいです。
また、矯正装置の間に食べ物が挟まりやすいため、食事や間食の度に歯磨きすることをお勧めしております。
マウスピース矯正の場合は暑い飲み物などはマウスピースの変形の原因になりますので、ご注意ください。
- 矯正器具が壊れたり外れたらどうなりますか?
- まずは当院にご連絡ください。
外れた場合はつけ直させていただきます。
壊れた場合は、壊れた器具を作り直す必要がありますので、状況によって費用が変わってまいります。
また、装置を作り直している間は治療が中断したり、歯列が元に戻ろうとしますので、できるだけ壊したり外れたりしないよう、普段の生活ではご注意ください。